大阪市内の小学校で、ストレスマネジメント授業(心理教育)を行いました:小学4~6年生対象
記事カテゴリ:アンガーマネジメント
大阪市内の小学校で、4~6年生を対象に、ストレスマネジメントの授業を実施しました。
子どもたちは今回のコロナウィルスにともなうストレスについて振り返りながら、ストレス反応について学び、自分のストレス反応やストレス発散方法について考え、手を挙げて活き活きと表現してくれました。
同時に、私は子どもたちの様子から、スクールカウンセラーとして大切にしていることや私自身が大切にしたいと考えていることについて、気づかせてもらうことができました。
私が子どもたちに授業を行うとき、単に知識を教える(心理教育)だけでなく、子どもたちが気持ちや体験を一人で抱え込んでしまわないように、子どもたちが気持ちや体験を表現しやすい場となるように考えながら授業をします。
これまで子どもたちに授業をして気がついたのは、自分の考えや気持ちを発言したときに、否定されたり馬鹿にされないかということに、とても多くの子どもたちが敏感になっていることでした。
ですから、授業のはじめには、人の意見や考えは違って当たり前であること、決して馬鹿にしないことを伝え、子どもたちが安心して気持ちを表現できる場をつくるようにつとめます。子どものどのような発言にも丁寧に言葉を選んで、発言した子どもが後悔しないように努めます。子どもたちは私が真剣な気持ちで伝えると、しっかりと応えてくれます。
そして、私が丁寧に言葉を紡いで、子どもたちが感じているであろう気持ちや心の動きを言葉にしていきます。すると、子どもたちはそうそう!うんうん!と頷いて、次第に自分の気持ちを言葉で表現しはじめます。中には頭を抱えて動作で表現する子もいます。それまで大人しくしていた子どもが、手を挙げて発表する友達をみて、自分も発表しようと手をあげるようになっていきます。きっと心の中は緊張しているだろうに、精一杯の勇気を振り絞って手を挙げてくれたことに感謝感動しながら、子どもたちとのやりとりを楽しみます。
近年、災害が多く起こるにつれ、ストレスマネジメントが重要視されることが多くなってきていますが、自分の体験や気持ちを表現できることそのものが「最高のストレスマネジメント」と言えるのではないでしょうか。表現方法は様々ですが、「表現」こそが最高の癒しであり、生きることそのものであると言えそうです。
以下子どもたちの感想を紹介して終わります。
・今日じゅぎょうをして、自分がこんなにいっはいストレスがたまっているなんてしりませんでした。でもこれからもストレスとうまくつきあっていきたいです。
・ストレス反応がぼくにはこんなにもあったんだなと思った。新しくストレスはっさん方法を考えることができた。魔法の言葉なんてぜんぜんないなと思っていたけどいがいにあった。
・わたしはコロナでいろいろなストレスをかかえたけど、こころの救急箱を作ることでそのストレスもなくなっていけると思いました。かんたんなことで気持ちがリラックスできるので、ふだんからつかってみようと思いました。
・自分にはとてもたくさんのストレスがあり、私は1日中ストレスを感じていて、いつもストレスをおさえこんでいます。自分のことを色々知れましたし、とても勉強になりました!本日はありがとうございました。
・自分だけじゃないと思ってホットしました。
・ストレス反応があることをしれた。そして、魔法の言葉などがあると、落ち着けることを知った。今日はいろいろしれてよかったし、ストレスをなくす方法をあらためて知ることができてよかったと思っている。
・人のすることはそれぞれである。きずつくようなことばを人にぶつけないと、だいじなことおたがいわかちあう。
・みんなちがうストレスはっさんのしかたがあったので、さんこうにしようと思いました。授業楽しかったです!
・「自分がまい回やっているストレスはっさん方いがいにたくさんしている事があるんだな~!」と思いました! たくさん考える事ができ、とってもたのしかったです!
・今日のじゅぎょうはとても私のいろいろなところや、友だちのいろいろなところがわかってとても楽しいじゅぎょうでした。
・イライラについて、いろいろな人がイライラしているんだなぁ~と思いました。次イライラしたら一人でかかえこまずに友達に話してみたいです。
・グループで話しあって、いやなことを紙に書くと言ってる子がいて、いいなと思った。自分もやってみようと思った。
・みんなのストレスやリラックスできる方法をきいて、自分と同じようなのがたくさんあった。自分のリラックスできる方法意外にも良い方法があって、自分もしてみたいなと思った。
・いろいろなリラックスができることやストレスのことをしれて、とてもためになりました。ほかの人たちのことやみじかなことがストレスにつながっていたとはしらなかったので、勉強になりました。ありがとうございました。
・いつもそんなに思いつかないけど、こんなにじっくりとかんがえると、いっぱいおもいついて、次にやってみよう!っと思った。あきらめずがんばる。
・ストレスをためすぎず、自分のしたいことや楽しいことをして、自分らしい自分になりたい。
・これからはストレスとうまく付き合える気がします。ふつうにリラックスできることなどを書いて楽しかった。ストレス発さんをよくしていきたいです。
・こころの救急箱を作ってみたら今の自分がかわると思った。
・これからはお母さんに話を聞いてもらったり、友達が困っていたら、話をきいてあげるようにしていきたいです。
てだのふあカウンセリングルーム
2020-08-04大阪市内の小学校で、ストレスマネジメント授業(心理教育)を行いました:小学4~6年生対象