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自我状態療法
「自我状態療法」とは
自我状態療法(Ego State Therapy)とは、Watkins夫妻によって開発された心理療法で、解離性同一性障害(多重人格)やトラウマ(PTSD)の治療において、非常に力を発揮する心理療法です。その他、葛藤状態を解決するといった日常レベルの相談まで幅広く適用できます。催眠は必須ではありませんが、併用した方が効果的とされています。
自我状態療法では、自分の身体や心の内側に意識を向けることによって、自分の中にある様々なパーツ(=「自我状態」)に出会い、プレイフルで創造的なやりとりを通して、人格の統合やトラウマの治癒、葛藤状態の解消を目指します。
「自我状態」とは
例えば、小さい頃に親から虐待を受けた人は、多くの場合、怒りを抱えている子どもの私(竜などのモンスターとして表れることもある)やビクビク怖がっている子どもの私、甘えられる親を求め不安で寂しがっている子どもの私など、いくつかの子どもの「私」が存在しています。このような心の中にいる「私」のことを、自我状態療法では、「自我状態」と呼んだり、「パーツ」と呼んだりします。
「自我状態」は、人や動物、モンスターなど、形をもったものとして表れるとはかぎらず、光であったり、靄(もや)であったり、形のないもので現れる場合もあります。
自分の中にどのような自我状態がいるかは人によって異なり、いつも冷静で客観的に分析しているパーツ、怒りを抱えているパーツ、怖がっているパーツ、力強くチャレンジ精神にあふれたパーツなど、様々なパーツが存在します。
自我状態は、気分(ムード)とは区別され、気分は主たる歴史をもたずに刻一刻と移ろいやすいのに対して、自我状態はトラウマの存在をはじめ、それなりの歴史や物語のなかで形成されてきたものです。
みなさんも自分をふりかえれば、自分の中にいくつかの自我状態がいることに気がつかれると思います。
自我状態療法におけるトラウマセラピーの手順
トラウマセラピーを希望される方のなかには、「とにかく一刻も早くトラウマ体験をとってほしい」と強い想いをもって来談される方がいます。その気持ちはよく分かるのですが、トラウマセラピーの場合、カウンセリングが始まって早々にトラウマ処理のセッションを行ってしまうと、返って状態が悪化し、生活がしんどくなってしまうというリスクがあります。
そこで、トラウマを処理する前に、まずは生活を安定させ、トラウマに挑む力を蓄えるセッションを数回行います。
そのなかで、自分を落ちつけるためのスキルを習得し、自我状態療法のセッションでは、「勇気ある戦士」や「知恵をもった賢者」、「遊び心をもった子ども」など、あなたの中にいる勇気や力強さ、元気の源であるリソースフルなパーツたちに会いに行きます。そして、リソースフルなパーツたちとの間に信頼関係を結びます。
そうした準備段階のセッションを経た後、トラウマを扱ったセッションを行います。リソースフルなパーツたちとともにトラウマの処理を行っていくわけです。
また、トラウマのセラピーでは、トップダウンの技法(心理教育など)とボトムアップ(身体志向セラピー)が必要であると言われています。自我状態療法では、自分の身体の感覚に意識をむけることによって、トラウマ体験によって深く刻み込まれた身体反応を修正していきます。そして、催眠をもちいることで、通常のセッションでは時間のかかるトップダウンの治療を短期間で行うことが可能になります。
ご検討の方へ
自我状態療法は以下の方に大変お勧めです。 ・トラウマ(PTSD)や解離性同一性障害の心理治療に | |
自我状態療法1セッションあたりの料金 自我状態療法のセッションは、身体や心の内側に入り込み、身体の感覚や心を丁寧に大切に扱い、新たな物語を作っていくセッションであるため、1回あたりの時間が通常のカウンセリングよりも長くかかります。 | |
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申込方法 自我状態療法は、通常のカウンセリングのなかで皆さまと相談しながら導入していきますので、自我状態を受けるかどうか迷われている方は、通常のカウンセリングの申込をしていただければ結構です。 | |
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[ 自我状態療法の国際ライセンスを取得しました。 ]
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