トラウマ⑴ トラウマとPTSD
記事カテゴリ:トラウマ
「トラウマ」とは、「外傷(trauma)」を意味し、世間一般で使用される「心の傷」という意味での「トラウマ」は、正しくは「心的外傷(Psychological trauma)」と呼びます。また、心的外傷となるような体験を、「外傷体験(traumatic experience)」と言います。ですから、皆さんがよく言う「今のトラウマなるわ~」の「トラウマ」は、外傷体験を指していることが多いです。
以下、本記事で用いる「トラウマ」は、「心的外傷」もしくは「心的外傷体験」を指すものと理解してください。
そして、トラウマが原因で起こる心の病には、通例「急性ストレス障害」と「心的外傷後ストレス障害」があり、後者の「心的外傷後ストレス障害」が、皆さんもよくご存知の「PTSD」なのです。
急性ストレス障害(ASD)…トラウマを経験したときに生じる、“一過性”の障害のことであり、トラウマ体験をした人誰にでも起こり得る自然な症状。数日から4週間以内に自然治癒することが診断の基準。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)…Post Traumatic Stress Disorder。命の安全が脅かされるような出来事(戦争、自然災害、事件、事故、虐待など)によって、強い精神的衝撃を受けることで、"生涯にわたって"心身に著しい苦痛をもたらし、生活機能を阻害するストレス性の障害。
ここでポイントなのは、同じトラウマを経験した人すべてがPTSDになるわけではない、ということです。PTSDになるかどうかは、トラウマを経験した直後のケアのされ方や、その人の感受性の違いなど、様々な要因の影響があるので、「トラウマを経験したのでPTSDである」とは一概に言えません。PTSDになった人には、以下の症状が見られます。
1.過覚醒。精神的不安定による不安、不眠などの過覚醒症状。ちょっとした音にも敏感に反応するなど、音への過敏さもある。
2.フラッシュバック(再体験、再侵入とも言う)。トラウマ体験が、意志に関係なく、勝手に思い出されてしまうこと。具体的な映像が断片的によみがえってくることもあれば、悪夢として見たり、空間に対する安心感が損なわれるなどの漠然とした感覚でよみがえってくることもある。
3.記憶の断片化。トラウマ体験の前後の記憶がなくなり、トラウマ体験のある瞬間の記憶だけが、まるで冷凍保存されたかのように鮮明に思い出される。
4.麻痺。トラウマ体験や類似の体験に対する感情の麻痺(感情鈍麻)。
5.回避。トラウマ体験に類似した刺激、もしくはトラウマ体験を想起させる刺激に対する回避や恐怖
6.幸福感の喪失
7.建設的な未来像の喪失
8.物事に対する興味・関心の減退
※上記の症状が1カ月以内に収まる場合は、「急性ストレス障害」と呼ばれ、1カ月以上続く場合に「PTSD」と診断されます。
※トラウマ体験後、しばらくは何ともなかったのに、数カ月してから症状が出てくる場合もあります。
※「PTSD」の場合は、苦痛を取り除き、豊かな人生を生きるためにも、専門的な治療が必要です。
※PTSDを発症した人の半数以上がうつ病や不安障害などの精神疾患を患っています。
-トラウマ⑵ トラウマの治療-につづく
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2017-06-04トラウマ⑴ トラウマとPTSD
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