災害時に求められるコミュニケーションについて
記事カテゴリ:心理カウンセリング
新型コロナウィルスに罹患された方や亡くなられた方、そのご家族、および関係者の方々には、謹んでお見舞い申しあげます。
先日、芸能人の岡江久美子さんがお亡くなりになりました。多くの方が衝撃をうけ、新型コロナウィルスの恐ろしさや、新型コロナウィルスに罹患したご本人やご家族の苦しみを、より身近に感じられたのではないかと思います。
また、医療崩壊の現実が連日TVで報道されたり、新型コロナウィルスの感染が各所で広がるにつれ、身近な方がコロナウィルスにかかるなど、多くの方々が危機感をより強く感じていると思います。
このような命が懸かっている状況のなかで、多くの方々が様々に批判しあったり、いつも以上にきつい言葉を用いたりすることが増えています。
特にSNSが普及している今、SNSをとおした批判は益々深刻さを増しているように感じられます。
そこで、災害時に心がけてほしいコミュニケーションについて、心理カウンセラーの立場から紹介しておきます。前出の記事と重複しているところもありますが、ご了承ください。
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●いつも以上に自制を、言葉選びは丁寧に
みなさんがご存じのように、SNSやLINEやメールなど、相手と直接会わない手段でのやりとりは、手軽な反面、真意が伝えられず誤解を招きやすく、言葉がエスカレーションしやすい傾向があります。
いつも以上に自制を心がけ、特にSNSで発信するときには、言葉選びを丁寧に考えて欲しいと思います。
●アサーティブコミュニケーションについて
災害時には、「アサーティブコミュニケーション」を心がけていただくことがとても重要です。
アサーティブコミュニケーションとは、互いの考えや気持ちを尊重するコミュニケーションのことで、具体的には、「私は○○と思う」と、I(アイ)メッセージで考えや気持ちを伝えます。そうすることで、相手を非難するような言い方になりにくくなります。
また、自分と異なる考えや気持ちにであったときには、非難や否定したくなる気持ちをぐっとこらえ、「あなたは○○と思うのね」と、You(ユー)メッセージで応答するようにします。そうすることで、相手の人は自分の考えや気持ちを受けとめてもらえた感じがして、感情的な衝突がさけられやすくなります。
●アンガーマネジメントについて
怒りの伝え方も重要です。
普段は一緒にいない家族とずっと一緒に生活をしなければいけないことで、イライラが増えている方も多いと思います。
「アンガーマネジメント」の考えでは、イライラ(怒り)の奥にある気持ち(不安や心配、傷ついた気持ちなど)に気づき、それを素直に伝えることが大切とされています。
たとえば、「さっきはきつい言葉をいって悪かったね。私は高齢の親と一緒に住んでいるから、ウィルスに感染しないかとても心配になるのね。だから、マスクをせずに外出している人を見たら、すごく腹がたってしまうの」という具合です。
ピンとこない方は、イライラ以外の言葉で気持ちを表現してみると良いと思います。最初は慣れないと思いますので、気持ちや腹がたったことをそのまま紙に書きだしていく方法がお勧めです。
●グリーフケアについて
新型コロナウィルスで大切な家族を失った方のことを想うと、本当に胸が痛みます。私自身が突然死で母を失ったこともあって、残された家族の方の心身の状態が心配になります。周囲の方には、是非「グリーフケア」に関する知識を身につけておいて欲しいと思います。
「グリーフケア」については、よろしければ下記を参考にしてください。
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